「取引事例比較法」とは?メリットとデメリット
取引事例比較法とは、あなたの不動産の査定額をはじき出すために最も使われている算出方法なんです。


取引事例比較法では、一体どのようにして査定額をはじき出しているのでしょうか?


簡単に言うと、過去の類似物件を集めて売却価格を平均した値を査定額とする、ある種、理知的に導き出す方法なんです。


査定額の算出方法には「取引事例比較法」「原価法」「収益還元法」の3種類がありますが、今現在の時点では、取引事例比較法が最も論理的で現実的なメリットを持つ手法となっています。


ほとんどの査定額算出時に利用されている取引事例比較法。


ですが、実は論理的な手法であるがゆえのデメリットもあるんです。


ここでは、元プロの大塚茂住(おおつかしげすみ)が、一般の方にもわかりやすいように取引事例比較法のメリットだけでなくデメリットも解説していきます。


それでは、まいりましょう。

取引事例比較法が最も有効と言われています

最も分かりやすい例を挙げましょう。


あなたが売りに出そうとしているマンションの部屋があるとして、その隣の部屋が数週間前に2000万円で売れていたとしたら、あなたの部屋も2000万円前後で売れるに違いないと予想することができます。


この話で決められて価格であれば、納得のできる推定ではないでしょうか。


しかし、取引事例比較法にはいくつかデメリットもあります。

取引事例比較法のデメリット

不動産というものは、そうそう頻繁に取引されているものではありません。


もしマンションが比較的新しく、比較的新しく、同一マンション内に過去の売買事例が見つからなかったらどうすればよいのでしょう。


その場合、不動産業者は近隣の似たようなグレード、似たような年数のマンションを探して、その取引事例を参考に価格を推定します。


しかし、近隣の似たようなマンションとはいえ、違いは当然あります。

  • 開発したマンションが大手デベロッパー(開発業者)か中小デベロッパーかで買う人の安心感が違う
  • 駅からの距離が同じでも道が広かったり狭かったりの違いがある
  • マンション共有施設の差異
  • 1階の部屋と最上階の部屋
  • 同じマンション内でも間取りが異なる

これら細かい点の違いを不動産業者がどのように処理しているのかといえば、実は、長年の経験と勘から 「何となく」で価格を決定しているわけです。


ですから、業者によって査定価格に違いが出てくるのはある意味では当然といえます。


それでも、マンションであればまだましなほうです。


同じ規格で建てられたマンション内の部屋同士であれば、少なくとも新築時点では品質にそれほどの差がないことは分かりますし、鉄筋コンクリートで造られた駆体(くたい)は頑丈で、経年劣化の程度もだいたい想像の範囲内に収まるからです。


一戸建ての場合はそうはいきません。

一戸建ての取引事例比較法は鑑定が難しい

基本的にはマンションと同様に、立地(駅からの距離)を軸にして、同じような築年数で同じような広さの物件の取引事例を集めていくのです。


ですが、一戸建ての場合は一軒一軒が全く異なる個性を持っているので、価格の推定が難しくなるのです。


例えば隣り合って存在する2軒の家があったとします。


同じデベロッパーが同時期に開発したもので、造りは全く同じものだとしましょう。


もちろん駅からの距離も同じです。


この2軒の家が同時期に中古で売りに出されたとしたら、その価格はほぼ同じものになるはずです。


しかし、この2軒の家がちょうど県境に建っていて、片方の住所は東京都、片方の住所が埼玉県だとしたらいかがでしょうか。


恐らくですが、東京に属する家のほうが少なくとも数十万円、もしかすると百万円単位で高く売れるかもしれません。


東京都と言うブランド価値が上乗せされることはもちろん、財政の豊かな東京都のほうが住民に対する副子が充実していて実利面でも有利になるからです。


そこまで極端な例にならなくても、目黒区の諏訪山や品川区の御殿山のような人気のあるブランド住宅地は、駅から同じ距離であっても相場が高くなります。


近隣事例を比較するときでも、その地域内の取引事例しか参考にならないのです。


ですが、売買が頻繁でない地域で成約事例が少なかったり家が広すぎたり狭すぎたりして特徴的な物件の場合は、一体どのような価格をつければよいのでしょうか。


また、どんなに取引事例を集めても、物件一つ一つの売買状況や周辺状況まではわかりません。


なぜなら成約事例は個人情報として保護されているため、正確な物件の住所などを知ることができないからです。


例えば、同じ物件でも時間がなくて売り急げば、当然ですが価格は下がってしまいますし、ブランド地域にあっても隣地がお墓だったり、道路付けが悪かったりすれば、価格が安くなる場合もあります。


たまた運が悪く、過去数年間の取引事例にそのような悪条件の例が多ければ、不動産業者の鑑定でつけた査定額も下がってしまうのが実情です。

取引事例比較法は売り主に理解しがたい場合もある

このように、取引事例比較法にはいろいろと問題があるのですが、現実にはほとんどの業者が取引比較法を参考にして不動産の価値を鑑定し、相場(公示地価)が決められて公式に発表されていて、不動産を購入する人もまたその鑑定された相場を参考にして購入する物件を選んでいるからです。


しかし、取引事例を参考にして鑑定され価格を決定するのは、本当に正しいことなのでしょうか。


例えば、あなたが陶芸を趣味で行っていて、自分の好みの茶碗を手作りしたとします。


その茶碗を見た友達が次のようにいったら、あなたはどう感じますか?


「いい茶碗だね。ちょうどこんな茶碗が欲しかったんだ。同じような茶碗を100円ショップで見たことがあるから、100円で売ってくれないかな?」


もちろん、あなたは断ることでしょう。


あなたにとってこの茶碗の価値は100円以上のモノであるはずだからです。


このように、モノの価値は一つの視点だけから図ることはできません。


もし、この事例が極端だと思われる人は、家に置き換えて考えても構いません。


あなたが建築士と入念な打ち合わせを重ねて設計した大切な家があるとします。


あなたにとっては何物にも代えがたい愛着のある家です。


しかし、ひとたび売りに出すと、近隣の家と同じ価格にしかならなりません。


なぜならば、家の価格というものは、立地を軸にした取引事例をベースに判断されるからです。


駅から10分の物件は、同じく駅から10分くらいの距離にある成約事例と同じような価格になると予想されます。


また、ある物件は駅から7分なので、一般的には先ほどの物件よりも高価格になると思われますが、大通りから大きく外れているのなら、先ほどの物件と価格差はあまりないかもしれないんです。

まとめ

いかがでしたか?


取引事例比較法とは、周辺の類似物件を参考に査定額を鑑定する方法になります。


論理的に査定額を決められるメリットがある反面、以下の3つのデメリットもありましたね。

  • 参考にした類似マンションでも必ず違いはある
  • 一戸建ては立地で査定額が変わる
  • 売り主の気持ちは汲み取られない

また、取引事例比較法は不動産の特徴をしっかりと捉えないとうまく査定できず、最悪の場合、本来売れる価格よりも破格な安さで売却してしまうことにも・・・!


そうならないためにも、プロに査定を依頼するのが妥当でしょう。


また、査定額はプロの不動産業者間でも視点の違いによって差が出るものです。


だからこそ、不動産売却をするときは複数社に査定依頼をして査定額を見比べる作業が必要なんです。


イエイなどのオンライン査定であれば、忙しく不動産業者に連絡する暇がなくても24時間365日査定依頼をできますから、「じっくり腰を下ろして長い目の売却をする」時間のない人にとっては利用価値のあるサービスだと思います。



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