「不動産営業マンの本音」は高く売るより早く売ること
「不動産営業マンは高く売るよりも早く売りたい」


これが不動産営業マンの本音です。


そして、この思惑を達成するために、不動産営業マンはあなたの不動産を査定するときから、計画的な戦略をとっている可能性が・・・!


一般的に不動産の売却を考える人は、不動産営業マンに査定依頼をして査定額を見積りしてもらいます。


しかし、この査定にも大きな問題が潜んでいるのです。


なぜならば、不動産営業マンの査定額は、ほとんどの場合、不動産(マンションや家、土地)の売却価格とは一致しないからです。


しかし、多くの売り主はそのことに気づいていません。


例えば、引っ越しや保険の査定(見積もり)を依頼した場合、その査定額と契約時の金額が異なることはめったにありません。


なぜなら、あなたと引っ越し業者、あるいはあなたと保険業者とはお互いが取引の当事者だからです。


しかし、不動産営業マンはあくまでも仲介をするだけであって、不動産売買の取引の当事 者ではありません。


当事者となるのは、まだどこにいるとも分からない将来の買い手です。


仲介会社がいくら「5000万円で売れますよ」と査定したとしても、実際にその価格で買ってくれる買い手が現れるかどうかは保証されていません。


不動産営業マンの査定額は実はそれほど当てにならないものなのです。


「そんなことは分かっている」と言う人もいるかもしれません。


確かに、仲介会社の査定額はあくまでも目安なのだから、多少の誤差があるのは当然でしょう。


しかし、誤差の範囲で済まない場合もあります。


査定では高額だったのに、実際は「査定額の8~9割でしか売れなかったじゃないか」とトラブルになることもあります。


なぜそのようなことが起こるのでしょうか?


それは売り手と不動産営業マンの目的が一致していないからです。

不動産営業マンの本音
「できるだけ早く売りたい」

売り手は、不動産をできるだけ高く売りたいと思っています。


なぜなら、それが売り手にとって最も大きなメリットになるからです。


それに対して不動産営業マンの本音は、「できるだけ早く売りたい」と思っています。


高く売るよりも、早く売ったほうが不動産営業マンにとってはメリットが大きいのです。


「それはおかしい」と思う人がいるかもしれません。


不動産営業マンの得る報酬の上限(仲介手数料)は、おおよそ不動産の売却価格の3%と決められていますから、「高く売れれば売れるほど報酬額も増えるはずだ」と考えられているからです。


しかし、よく考えてみてください。


不動産が100万円高く売れた場合、売り手の得られるメリットは100万円ですが、不動産仲介会社の得られるメリットは3万円でしかありません。


一方で、販売期間が1カ月長くなると、不動産営業マンはその間に何人ものお客様を案内しなければなりませんし、家を売るための広告掲載料金もかさんでしまいます。


不動産営業マンにとって、物件を100万円高く売ることのメリットはほとんどないのです。


それよりも、できるだけ早く売ってしまったほうが、仕事が少なくて済むのですから、よほど利益が高くなるというものです。

不動産営業マンの本音
「自分の不動産を売るときは10日以上も長く売りに出す」

経済学では、このような行動の動機となるようなメリットをインセンティブと呼びます。


アメリカで100万部を超えるベストセラーになった『ヤバい経済学』は、この不動産営業マンのインセンティブをシカゴにおける住宅販売データの分析によって証明しています。


不動産営業マンの営業担当者が自分の家を売ったときのデータと、彼らがお客様の不動産を売ったときのデータを比較すると、なんと彼らは、自分の不動産を売るときには、他人の不動産を売るときよりも平均して10日間長く売りに出していることが分かったのです。


逆に言えば、他人の家を売るときは、自分の家を売るときよりも10日間短く売っているわけです。


ちなみに、売却価格を比較すると、自分の家を売るときのほうが3%強高い価格で売っているそうです。


この3%、例えば3000万円の家なら100万円高く売っていることになります。


だからといって、「ずるいじゃないか」と不動産営業マンを責めるわけにはいきません。


自分の不動産であれば10日間がんばって長く売れば100万円を獲得することができますが、他人の家の場合は10日間がんばって長く売っても3万円しか手に入らないからです(しかもその3 万円は会社に入るだけで、担当者の懐に歩合として入るのはせいぜい1万円かもしれません。)。


アメリカで100万部を超えるベストセラーになった『ヤバい経済学』は、不動産営業マンがビジネスのインセンティブに忠実に行動している例として次のような話も紹介しています。


スタンフォード大学のジョン・ドナヒュー教授が家を買ったときのことです。


売り手側の不動産業者は、売買が成立するまでは次のように言っていたそうです。


「こんないい物件はめったにありません。不動産市場は値上がりの傾向にあるから、今のうちに早く買ったほうがいいですよ」


ところが、売買が成立した途端、次のように言うことを変えたそうです。


「今まで住んでいた家はどうするんですか? えっ、自分で買い手を探すんですか?現在のように市場が暴落しているときには、きちんとプロの業者の手を借りたほうがいいですよ」

あなたは何に対して仲介手数料を払うのか

不動産営業マンのインセンティブは、早く売ることだけにかかっているわけではありません。


もう一つ、他人の手を借りずに自分で買い手を見つけることにも大きなインセンティブがかけられています。


それでは詳しく説明していきます。


まず、売り主は不動産業者から、次のような説明を受けています。


「私ども不動産業者に対するお支払いについてですが、お客様の物件が売れたら、そこから成約金額の約3%の仲介手数料をいただきます。物件が売れるまでは、いっさいのお金はかかりません。万が一、売れなかった場合、あるいは途中で売るのをやめた場合は、お支払いの必要はありません」


一方、買い主も不動産業者から、次のような説明を受けています。


「私ども不動産業者は、お客様のために、条件に合った物件をたくさんご紹介します。もし、そのなかに気に入った物件があってご購入いただくことになった場合は、家の代金を売り主さんに支払うのとは別に、私ども不動産営業マンに、代金の約3%の仲介手数料をお支払いいただきます。気に入った物件がなくて購入しなかった場合、あるいは他の業者から紹介された物件を購入することになった場合は、私どもへの支払いは発生しません」


そう、不動産売買においては、売り手と買い手の立場は違えど、どちら側にも「成功報酬」として仲介手数料が発生します。


これは、お客様にとっては非常に有利なルールですが、業者にとっては厳しい制度です。


なぜならば、どんなに働いても、売買が成立しなければ報酬をもらえず、タダ働きになってしまうからです。


ところで、このとき売り手側の仲介業者と、買い手側の仲介業者は必ずしも同じ業者とは限りません。


不動産が欲しいと思って、ある不動産業者を訪れたお客様が、たまたまその不動産業者が売り主から預かっている物件を気に入るということは少ないからです。


このとき、売り手側の不動産営業マン(元付け業者)は売り主の代理人(エージェント) であり、買い手側の不動産営業マン(客付け業者)は買い主の代理人であるともいえます。


そして不動産営業マン同士が、不動産業界のネットワークで結びついて、お互いに物件の 情報交換をすることで、売り手は物件の買い手を探すことができ、買い手は希望の物件を探すことができるわけです。

この関係を図に表すと、以下のようになります。

売り手と買い手の仲介手数料は3%

通常、このような代理人制度においては、売り手側の不動産営業マンは売り手の立場や希望を代理し、買い手側の不動産営業マンは買い手の立場や希望を代理します。


売り手はより高く売りたいし、買い手はより安く買いたいわけですから利害は相反していますが、そのような面倒な価格交渉も代理人である仲介業者に任せることで、売り主や買い主がお互いに気まずくなることなく売買を行える仕組みになっています。

不動産営業マンの本音
「早く売却するために、どんどん値下げしたい」

さて、この不動産仲介手数料はどちらも成功報酬ですから、仲介業者にはいずれも「早く契約を成立させたい」というインセンティブがかかっていることはすてに説明した通りです。


また、仲介手数料は売却価格のおよそ3%となっていますから、売り手側の仲介業者はできるだけ高く買ってもらったほうがいいし、買い手側の仲介業者もできるだけ高額の物件を 買ってもらったほうがいいわけです。


しかし、最終的に契約が成立しなければ報酬はゼロになってしまうのですから、どちらもできるだけ早く売買を成立させることを目標にしています。


特に、買い手側の仲介業者には急ぎたい理由があります。


不動産を買いたい人は、よい物件さえ見つかればどこの不動産営業マンの紹介でも構わないと考えているからです。


ですから、できるだけ早く買い手の気に入る物件を見つけて、紹介して、契約を成立させたいと焦る気持ちがあるのです。


一方、売り手側の仲介業者は、たいていの場合、売り主と専任媒介契約を結んでいます。


専任媒介契約とは、その物件を業者を通して売る場合には必ず専任媒介契約した業者に仲介を依頼するという契約です(契約期間は3カ月以内)。


つまり、売り主を契約期間の間、独占することができます。


そのため、売り手側の仲介業者は、焦らずにじっくりと買い主を探すことができますが、あまりにも買い手が見つからないと契約更新時に別の業者に鞍替えされてしまうため、あまりのんびりとはしていられません。


いずれにしろ、早く売買を成立させるのに越したことはないわけです。


そのため、不動産業界では、できるだけ早く取引をまとめるために、売り主に対して「値下げしたほうがいいですよ」と説得することがよく行われています。


「家はなかなか売れるものではないんです。せっかく買いたいという人が現れているのだから、多少価格を下げてでも、今、売ってしまったほうがいいですよ」。


この言葉は、半分は真実ですが、残りの半分は「早く取引を成立させたい」との気持ちの表れかもしれません。

まとめ

いかがでしたか?


不動産売却における不動産営業マンの本音をご紹介しました。


ひと言でいうと、自分の不動産は時間をかけて売るけど、仕事の場合は無駄な宣伝費によって会社を圧迫しないように「高く売る」よりも「早く売る」を優先していると言えるでしょう。


「不動産営業マンはケチ!」というわけではなく、実際問題、会社がなくなってしまえば、困る売り主や買い主がいますから、制度上の問題と捉えられるでしょうね。


そんな不動産営業マンの本音がわかった上で、管理人の大塚茂住が自身のマンションを不動産営業マンの言う通りに売却活動を進めたところ、査定額よりも500万円高く売ることができました。


その詳細は、このブログのトップページに書いていますので、よかったらご覧になってくださいね。



イエイのタブレット別トップ画像

※当サイト(イエイ.jp)のTOPページへ移動します。

「いちばん高い」がみつかる価格比較サイト、イエイ。
最大6社の査定書を無料で即日お取り寄せしてくれる便利なシュミレーションサイトです。
これまでに300万人以上が利用している不動産一括査定サイトです。
「でも、顔の見えないサービスで本当に信頼できるの?」と思う方も少なくないはず。
イエイ.jpでは元業界人が自分の不動産をイエイ経由で売却してわかった評判と口コミをまとめています。
興味のある方は、イエイ.jpのトップへ移動して評判と口コミをチェックしてみてください。