マンション売却初めて体験記
マンションや家を売る経験は、一生にそう何度もあることではないと思います。

だからこそ、「悪徳不動産業者にだまされないか」「相場より安く買いたたかれはしないか」「失敗したくない」といった想いも強くなる方も少なくありませんし、慎重になって当然です。

この記事は、「マンション売却初めて体験記」と題しまして、スムーズに売却できた美代子さんとそれを支えた藤木氏、相場より高くは売却できたけど結果的に喜べなかった康夫さんの体験をそれぞれご紹介していきます。

マンション売却でお悩みの方はもちろんのこと、家(一戸建て)の売却を検討されている方にも参考になる内容になっていますので、興味を持って下さった方は、是非読んでください。

マンション売却初めて体験記の登場人物

美代子さん
美代子さん
60歳、独身女性。定年退職を迎えて故郷に帰ることになり、これまで住んでいた東京のマンションを売ることに。不動産についてはあまり知識がありません。
康夫さん
康夫さん
55歳、妻と娘1人の3人暮らし。娘の独立をきっかけにマンションを売却し、夫婦で賃貸に入居。購入時より高値で売却できましたが、売却活動で疲労困ぱい。いったい、何があったのか!?
藤木正樹
藤木正樹
不動産会社「スタイルオブ東京」代表。首都圏のマンション事情に精通している。親身に相談に乗ってくれるため、女性顧客も多い。

査定額の高さだけでは不動産会社を選んではいけない!?

美代子さんのマンションが建つのは世田谷区の人気エリア。
交通や買い物の便もよく、女性の一人暮らしに最適と19年前に新築を約3200万円で購入したマンションです。

マンション売却を考えたとき、真っ先に頭に浮かんだことは「いくらで売れるのか」ということです。

インターネットで相場を調べたり、査定サイトを利用する人も多いと思います。

美代子さんも同じ行動に出ました。

美代子

一括査定をしてみたら、1800万円台かあら2500万円台まで、不動産会社によって幅があることに驚きました

と語る美代子さん。

以来、どの不動産会社に売却を依頼したらいいのか頭を悩ませていました。



一方、

康夫さん

私の担当営業マンは良くやってくれました。でも、最後に不義理をしてしまった・・・

と、声を落とすのは、つい1か月前にマンションを売却した康夫さんです。

新築時に3670万円で買った築15年のマンション物件を、4350万円で売却しました。

プレミアム分を得て大成功のはずだったのですが、売却活動中のあれこれで疲労困ぱいしてしまったと言います。

売却依頼に際しては、不動産会社3社に査定を依頼したのですが、査定額は大手A 社が4700万円、大手B社と中堅C者が4200万円でした。


査定額の差額

査定額が一番高く、「人気上昇中のエリアでこんなにいい物件はめったに出ません」と語る営業マンを頼もしく感じ、康夫さんがA社と専任媒介契約を結んだのが2017年1月のことです。

「最初は強気で大丈夫」との言葉に勇気づけられ、4980万円で売りに出しました。

ところが、3ヶ月の契約期間が切れるころになっても売却できず、専任媒介契約を更新しました。

その際、アドバイスを受けて100万円値下げすることにしました。



美代子さんは、友人の紹介で、女性の顧客を多く持つ不動産会社「スタイルオブ東京」の藤木正樹氏を訪ねました。

早速、頭の中でもやもやしていた「査定額に幅が出る不思議」について質問すると・・。

藤木正樹

査定額というのは、その価格で売れると約束する額ではありません。中には媒介契約を取るために高い査定額を提示する業者もいます。査定額だけで不動産会社を決めるのは危険でしょうね。


では、どうやって信頼できる不動産会社を探せばいいのでしょうか。

藤木正樹

最初は複数の不動産会社に査定を依頼するといいですよ。
査定額が出たら、その根拠を示してもらいます。
目安としては、プロの宅建業者(不動産会社)用の物件流通ネットワーク「レインズ」に掲載されている過去の取り引き事例から、販売価格や成約価格などの客観的な数字を示してくれる会社なら安心でしょう


※レインズについて詳しく知りたい方は、以前書いた以下の記事を参考にしてみてください。



査定依頼時に売主側から「レインズの数字を教えてほしい」とリクエストするのも一つの手です。

良心的な不動産屋なら「ダメ」とは言わないとのことです。

こうしたやり取りの中で対応を見極め、誠実な不動産会社を絞っていきます。

レインズの数字に加えて、不動産業者を選ぶときのコツを知りたいという方は、過去に書いた以下の記事が参考になりますので、興味があればご覧になって下さい

売り出し価格は売主が決める

不動産会社が絞れたら、いよいよ売り出し価格を決めていきます。

藤木正樹

売り出し価格の決定は、マンション売却の一番の課題です。いくらに設定するかで、その後の売却活動や結果に大きく影響します


どのようにきめていくのか、美代子さんの例で見ていきましょう。

藤木正樹

ここで覚えておいてほしいのは、売り出し価格は、売主が決めるということです。私たちは市場動向や下角相場などの情報提供や、売却物件の個別性を考慮したアドバイスは行いますが、決めるのはあくまでも売主です。ですから、「自分のマンション売却ストーリー」を明確にしておくことが大切です。


売主によって売却の背景はさまざまです。

  • 住み替えの時期はいつか
  • 新居を購入するか賃借にするか
  • 売却代金を新居購入資金に充てるのか
  • 売却物件のローン残債はあるのか

そうした個々の「ストーリー」によって希望売り出し価格は大きく変わってくるはずで、これは売主にしか決められません。

藤木正樹

不動産売買では必ず交渉が入ります。そのときに譲れる点と譲れない点でブレないためにもストーリーの明確化は有効です


美代子

なるほど


と、目からウロコの美代子さん。
早速、自分の「売却ストーリー」を紡いでみました。

美代子さんは、退職金を元手に、既に故郷に新築マンションを購入しています。

新居に入居できるのは2018年の3月末。

それまでは東京のマンションに住み続けたいという希望があります。

仮に早めに購入希望者が現れたら、3月まで引き渡しを待ってくれるよう交渉し、必要なら値引きをしてもいいと思っています。

ローン残債はなく、売却代金は老後の資金にしようというストーリーをもっていらっしゃいます。

仲介手数料や引っ越し費用を差し引いて、最低でも手元に2000万円は残したいと考えています。

美代子さんの「売却ストーリー」に基づいた販売戦略と、客観的データによる「マンション評価レポート」の作成を約束した藤木。

マンションの重要な評価ポイントとなる「管理状態」を把握するために、美代子さんには組合総会の議事録の準備を依頼しました。

そして、次回の打ち合わせは、現地の詳細調査も兼ねて、美代子さんのマンションで行おうと取り決めました。



4月に売却価格を100万円下げて4880万円とした康夫さん。
実は早めに賃貸マンションに入居し、売却予定マンションを空き室としていました。

ローン残債もあったので、この時点で、ローン返済とは別に家賃を二重に負担していたことになります。

それなのに、6月を過ぎても売れる気配がありませんでした。

7月、再び媒介契約が切れたとき、今度は一般媒介契約に変更して、複数の不動産会社に売却を依頼していました。

価格は更に100万円下げて、4780万円に。

ですが、8月、9月・・・10月に入っても、まだ売れません。

康夫さん

なんとか年内には処分したかったので、一番まめに状況を報告してくれていたA社と再び専任媒介契約を結ぶことにして作戦会議を開いて、もう100万円下げようと話し合っていた矢先でした。一般媒介契約が切れる直前に、最初から手を上げていた大手B社から「なんとしてもお会いしたい」と強い申し入れがあったのです


大した期待もせずに出向いてみると、そこで提示された内容が驚くべきものだったのです・・・。



ついに売り出し開始!2週間で内覧希望者が

康夫さんがB社の短頭と会っていたのと同じころ(10月中旬)、藤木氏は美代子さんの部屋を訪れ、種変環境や物件外観、設備の経年劣化などをチェックしていました。

藤木正樹

昨年、大規模修繕をしていて外観がきれいなことや、キッチンがこのまま使えそうなのはポイントが高いですね


美代子

トイレとお風呂は交換しないとだめですよね。リフォームした方が売れるでしょうか


藤木正樹

リフォームした方がいいかどうかは物件によります。この部屋を購入するのはどんな人か、今度は「購入者側のストーリー」を想像してみるとよいですよ


マンションの立地や周辺環境、部屋面積などを考えると、美代子さんの部屋を購入するのは、「経済力がある単身女性」で、「自分で自由にリノベーションしたい人」であろうと藤木は考えました。

藤木正樹

ざっと見たところ、リノベーション費用は500万円です。購入者はこれも含めて予算を立てるので、それでも無理なく買える価格で売り出すことも必要ですね


プロの読みは深い。

また、同じマンションの「北向き住戸、3030万円」の売り物件が昨日レインズに載ったこと、近隣に同レベルで約2600万円の売り物件があることも美代子は報告を受けました。

「これらがどう比較されるか」を考えた上での値付けが必要だと言います。

美代子さんの場合、急いで売る必要がないので、強気の値付けで3ヶ月様子を伺い、反応が良くなければ思い切って値を下げる作戦も有効と言うことになりました。

美代子

それでは、2780万円でお願いします


ついに売り出し価格が決まりました。

その後、美代子さんとスタイルオブ東京は、正式に専任媒介契約を締結します。

一般の不動産ポータルサイトへの情報掲載など、独自の販売活動を行うことでも合意しました。

契約締結から5日後・・・。

レインズに物件情報を掲載すると、美代子さんの元には、レインズを介した業者からの問い合わせ数やポータルサイトの閲覧数、それらの数字の分析結果など、販売状況が報告されました。

そして、売り出しから2週間、初の内覧が行われ、なんとその日のうちに申し込みが入りました。

値引きの要請に応えることで、3月末に引き渡しすることも合意し、思いのほか早い展開となりました。

「絶妙な値付け」が功を奏した好例です。



最後に、康夫さんのその後も報告しておきましょう。

B社の提案とは、「買取業者が4350万円で買い取り、B社に対する仲介手数料も免除する」というものだった。

実質的には、仲介手数料を含めた場合の4500万円で売却したのと変わらない計算になります。

悩んだ末に、康夫さんは承諾しました。

これ以上売却活動を続ける気力が残っていなかったのです。

購入金額より高値で売れたのですから喜んでいいはずですが、康夫さんは今、落ち込んでいるとのことです。

康夫さん

A社の担当営業マンも、思い切って値下げした方がいいことや、買取り業者に売る方法尾も示唆してくれていた。なのに、私が思い切れなかったんだ。頑張ってくれていた彼に本当に申し訳なくて…



まとめ

賃貸に移る場合や、売却代金を新居購入資金に充てる場合、売却は時間との勝負になります。

康夫さんの場合も、半年売れなかったら500万円下げるくらいの明確な「売却ストーリー」が用意できていればよかったのかもしれませんね。

マンション売却の周辺では、さまざまな情報や駆け引きが常に行われています。

振り回されないためには、「自分が売主なのだ」という強い自覚と覚悟が必要なのでしょうね。

また、美代子さんと康夫さんの事例より、マンション売却を成功させるためのコツは以下のような点が大事になってくるとわかりました。

マンション売却成功のコツ
  • 査定額の高さだけで不動産会社を選ばない
  • 売り出し価格は売主が決めると心得る
  • 「自分の売却ストーリー」を明確にしておく
  • 不動産会社には、レインズに掲載されている数字など、客観的なデータを求める
  • 売れないときは販売活動を見直すことも必要
  • まったく動きがないときは、問い合わせが来ていないかどうか尋ねるなどの働き掛けも必要

これらの売却成功のコツは、マンションに限らず、家や土地などを売るときも一緒です。

この記事があなたの今後にお役立てできれば幸いです。

最後まで読んでいただき、ありがとうございます。

あなたが、不動産売却の終わったころ、「よかったな」と思えることを心より願っています。



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